2022年1月20日木曜日

バックパッカースタイルで行くEVE Online(トルコその4

EVE宇宙をソロで闊歩するガイドとして企画された『バックパッカースタイルで行くEVE Online』は私が書いた旅行記を「原文ママ」で公開するものです。
価値観や文化の違い、詐欺師や海賊プレイヤーとのやり取りなど、私の旅行記を通して自己流のやり方を掴んでいただければ幸いです。Fly Safe o7

※ただの旅行記がEVE Onlineと何の関係があるかは
旅行記で展開されるストーリーをEVEに当てはめてみれば、それ即ち「This is EVE」
毎週木曜日18時更新。全30話以内に納まる予定。
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【カッパドキアを巡る5】

非常に良い。一日数回の礼拝時間になるとアザーンの放送がギョレメの街に響き渡るが、それを除けば静かで清潔で景色が極上の街。

夕暮れ時。
奇岩を掘った住居と西洋風の建物が混ざった街並みは不思議と調和し、カッパドキア観光の拠点になるギョレメには観光客が溢れているにも関わらず煩わしさとは程遠い。イスタンブールもそうだったが、日没が午後8時過ぎとかなり遅いせいか時間の流れが緩やかで、一日中晴れた日などは今何時なのか時計を見なければ分からないくらい昼下がりのあの感じが持続する。

宿から丘へ五分も歩けば直ちに雰囲気が変わる。

奇岩を利用したホテルが密集している。

昨日は午前5時半に宿を出て気球が飛び立つのを見物していた。

良い感じに膨らんでいる気球多数。

タケノコみたいにとんがった岩を避ける様に限られた平坦地に密集して気球を膨らませているので、お隣さんと仲良くくっ付いてしまっている。

気球と馬糞。

この日飛んだ気球は60以上。僕は乗っていないが飛び立つところを地上から眺めるだけでもテンション上がる。気球の浮遊感というか、巨大な物体が空でゆっくりと滑らかに漂う違和感はとても面白い。行き先は風向き次第という仕様も優雅だ。一時間くらい眺めている間に東へ行った気球が戻って来てそのまま西に流されていったり。

むかし見た容器の底にこびり付いた油汚れが次々に浮き上がっていく洗剤のCMみたいに次々に気球が浮上。


【カッパドキアを巡る6】

午後は気になっていたコレ(名前を忘れた)に行った。ギョレメからも確認できるコレは古代の要塞のごとく頂上部の奇岩の城?を中心に斜面一面に建物が密集している。
ギョレメ側から見えるこれら建物群の正体はホテルだった。道も整備されている。

対して反対側は岩の住居跡が並ぶ。どちらが正面か分からんが表情の違う裏表があるのは面白い。

こちら側の入り口付近には土産屋で良く見かける青い目玉の魔除けグッズをたくさん取り付けた木がいくつかある。呪文を唱えると何か起こりそう。

頂上の岩城。これに登るのは有料みたいだった。僕は時間が無かったので登っていないが、360度見渡せるであろう景色は素敵に違いない。

道を挟んで反対側にあるこれ。「たくさんのオッパイ」と名付けた。このタイプの岩は他所でも見られるが、僕が見た中ではここのが一番滑らかだったように思う。

徒歩で宿へ戻る途中に撮った。「今日のギョレメも広大だわ」の図。

イスタンブールとギョレメで同じ宿だった日本人美女と早めの夕食を。ここ数日は自炊していたので久々の外食。トルコ料理の名前をほとんど知らないので、注文はメニューに書いてある文字の響きだけで決定する。今回はこれが出てきた。トルコ料理は手のこんだ物が多い。うまうま。また「My Mother's」という店名もアレな感じで良い。

カッパドキアのマスコット「ぎょれめちゃん」です。こんにちは!!
ギョレメという街は訪れるまではこんなイメージだったが、実際は柔らかい天然色で包まれた穏やかな土地だった。妙な先入観があったのはiPhoneで「ぎょれめ」と打ち込むと変換候補のトップに「魚れ目」と出るのが原因に違いない。だが未だにカッパドキアのどこかの奇岩の中にこんな生き物が住み着いている可能性は否定できない。


【トラブゾンに何となく四泊】

黒海に面した街トラブゾンに滞在すること5日目。飽きた。よって今夜のバスでグルジアへ行く。
トラブゾンにはこれといって見所がない。何をするでもなく、ただ飯を食い、昼寝をする。そんな毎日。

泊まっていたHotel Benliの正面にあるモスクに集合して礼拝中。中に入りきれないようで、道端にダンボールや敷物を敷いて座っている。
モスクでは一日に5回くらいアザーンが爆音で放送される。中でも午前3時45分頃のアザーンが極悪で、深夜にも関わらず手抜き無しのボリュームMAX放送が三階の僕の部屋に直撃して良い感じだ。目覚まし代わりにするには早過ぎる時間だがモスクに礼拝に来ている信者はいるのか。

黒海の色は不思議。黒っぽかったり澄んだエメラルドグリーンだったり濁った薄茶色だったりする海水が、はっきりとした境界を持って分離し、刻一刻と模様が変化していく。塩分濃度が濃い深層と薄い表層で別れている黒海の海水がアレをナニして引き起こす現象らしい。

スイカ屋。1kg=1リラ。でかくて中身が詰まったスイカは美味しそう。

この街でハマった料理。鶏の丸焼き一羽とご飯サラダセットで10リラの店を発見。食いきれない程のボリューム。そしてうまい。

特に面白い物があるわけでもないが、賑わうバザールを歩くのは良い暇つぶしになる。

チャイ屋でたむろする老人多数。

竿竹売りみたいに自動車で放送しながら販売中の八百屋。

上半身も足。

レザージャケットにパンツスタイルがトラブゾンの流行りか。

この街で唯一した事といえば服を仕立てて貰ったこと。ほぼ英語が通じないトルコで特別な事をしようとするのはかなり労力がいる。
まずは街外れにある仕立屋をはしごしてみた。バラナシで仕立てたクルター持参で行ったけれど、「これと同じデザインで丈を長く仕立ててくれ」と伝えるのに散々苦労した。何せ相手はトルコ語のみ、こちらは片言の英語なので「アイロンをかけたいのか?」「どこを直したいんだ?」「サイズを変更したいのか?」「おぉ!もう一着同じのを作りたいのか!」となるのにかなり時間を要する。結果としてはどこもスーツの生地しか持ってなくて、僕が発注しようとしたクルターはできないという事だった。
四軒まわって断られたが半ば意地になっていた僕は、タイミング良く見つけた生地屋で希望の布を買い込み、それを持って一番融通がききそうな仕立屋に再度押し掛け、この生地でなんとか仕立ててくれないかと言い寄った。初めは渋っていたものの、最終的には「よっしゃ、任せとけ!」と発注に成功した。
三日後に出来上がったトルコ製のクルターは縫製がスーツ仕様になっており、インド製とは別格のパシッとした作りになっていて大変気に入っている。生地代と仕立て代込みで88リラとかなり高くついたが納得の一品。機会があれば一度お目にかけたい。

つづく
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その他の写真とか











アザーンメモ
アザーンはイスラム教の礼拝への呼びかけで、夜明け前、正午、午後、日没後、就寝前にモスクから一日5回(シーア派は3回?)放送される。
礼拝開始時刻は太陽の位置から決定されるため、アザーンの放送時刻も毎日少しづつ変化する。
スピーカーから爆音で放送されるアザーンは録音ではなく全て肉声で楽器の演奏は伴わない。
モスクか詠み手によってかは不明だが、節回しや間の取り方に個性があり、いずれも美声。

イスタンブール

ギョレメ

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