2022年7月8日金曜日

ソロPVP講座(ナノとオフライン

「彼は寂しがり屋なのよ。だから私がそばにいてあげるの。」の「なの」ではなくて、
今回注目する「ナノ」はナノファイバー内部構造(Nanofiber Internal Structure)です。


【3つの機動力補助モジュール】

船の機動力を高める時に最も重要なモジュールはアフターバーナーとマイクロワープドライブですが、さらに高機動にするモジュールが3つあります。
Inertia Stabilizer(慣性制御装置
 加速力と旋回性能の向上。当たり判定範囲(Sig)が大きくなるペナルティ。
Overdrive Injector System(オーバードライブ)
 最大速度の上昇。カーゴスペース縮小のペナルティ。
Nanofiber Internal Structure(ナノファイバー内部構造)
 加速力と旋回性能の向上および最大速度の上昇。ハルHP減少のペナルティ。

この中でPVPによく用いられるのはナノです。
スタビライザーは加速力と旋回性能でナノを圧倒しますが、それ以上に速度が重要になるPVPにおいて選択されることはまずありません。Sigの増加も地味に痛いです。
速度ボーナスに特化しているオーバードライブはナノより有用に見えますが、あまり曲がらずに長距離移動する様な戦い方以外では、総合力でナノに軍配が上がります。


【ナノの威力】

小型艦でのPVPにおける交戦距離はT2ワープディスラプターの射程24km以内であることが多く、カイト艦同士で距離を取ってペチペチ撃ち合いながら様子見している状況でも50km以内に大体納まると思います。これくらいの範囲で急旋回・急加速を連発する戦闘において、オーバードライブはナノの動きについて行けません。

船の加速度は最高速度に近づくほど低くなるため、船を激しく振り回すような戦闘で最高速度に達することはあまりありません。この様な状況におけるミラーマッチ(同一船体同一Fit同士の戦い)で一方にオーバードライブ、もう一方にナノをFitしたものを比較した時、敏捷性に優れたナノが高機動になります。
この性能差は一気に距離を詰める、もしくは一気に引き離すスプリント勝負において大差がつきます。
オーバードライブが勝つのは直線的な長距離の追いかけっこだけです。

zKillboardで最近のPVPFitを調べている時に気になったのは、オーバードライブを採用しているFitが割とあることです。
相手のFitを推測してみた感じでは、ナノにしていればFitの相性で優勢だと思われるものが少なからずあったというか、そもそもオーバードライブにしている理由が分かりませんでした。機動力補助モジュールを2つ積む場合は両方ナノか一方をオーバードライブにすると思いますが、1つだけならまずナノ一択と言っても良いでしょう。
考えられる理由としては、オーバードライブは「Propulsion」に分類されているのに対してナノが「Hull & Armor」に入っているので分かり辛い事と、ハルHPが減少するペナルティにある様に思います。
特にハルHPの減少はPVP用の船にFitするのをためらう理由として十分です。が、このペナルティは実質無効にできます。

機動力補助モジュールについて
も読んでおくことをお勧めします。
 

【PVPテクニックとしてのオフライン】

ナノのペナルティで減少したハルのHPはオフラインにすることで戻ります。
画像の様に宇宙空間で戦闘中でもモジュールをオフラインにできます。

やり方はナノを右クリックして「Put Offline」を選択するだけなので簡単ですが、使い時を見極めるのは難しいですね。
ベストのタイミングは接戦になって落とされる一歩手前です。
早すぎるとナノの効果を無駄にしてしまうし、一番の使い時は戦闘で最も興奮状態にあるので冷静に操作できるか、それ以前にこのテクニックを咄嗟に思い出すのが難しいですが、オフラインにしてペナルティを無効にするのはPVPの基本テクニックなので覚えておきましょう。

ナノよりもオフラインにすることが多いのはマイクロワープドライブ(MWD)です。
これはワープスクランブラー(スクラム)でMWDを止められ、スクラムの射程外に逃げられず、かつニュートでスクラムを停止したりECMでロックを外す等の術がない場合に実行します。使える見込みのないMWDをオフラインにしてキャパシタへのペナルティを無効にすることで追加のキャパシタを手に入れます。

注意点として、入港せずにモジュールをオンラインに戻すには95%以上のキャパシタ残量が必要です。そしてオンラインにすると同時に大量のキャパシタを消費します。
宇宙空間でキャパシタ関係なしにオンラインにするには、自分が設置したモバイルデポかシップメンテナンスベイのある船に乗ったフリートもしくはコーポメンバーがアクセス規制を解除した状態で有効範囲にいる必要があります。


オフラインにする意味がない(あまりない)モジュール
シールドエクステンダー:Sigへのペナルティを無効にできますが、シールドは残量が0になってもわずかに自動回復するのでオフにするべきか悩みどころです。
アーマープレート:オフラインにしただけでなぜか船が軽くなり機動力が回復します。アーマーのHPが0で回復手段がない場合に限り少しだけ状況を好転できそうです。
クローキングデバイス:コバートクローク以外のクローキングデバイス(遮蔽装置)はロックオンスピードを遅くするペナルティがありますが、オフラインにしても無効になりません。
ワープコアスタビライザー:ロックオンのスピードと距離およびドローン帯域へのペナルティを無効にできますが、PVP用の船には他のモジュールを積んだ方が良いと思います。

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【ゾンビ船を作る】
PVPとは関係ないどうでも良い事なんですが、ナノを使ってゾンビ船を作ることができます。
まずナノがオフラインの状態でハルのHPを限界付近まで削り、次にナノをオンラインに戻します。こうすることでナノのペナルティによりハルHPが0の「死んでいるのに動く船」になります。
このゾンビ船は少しでもハルにダメージが入ると即死しますが通常通り機能します。
関係ないついでにもう一つ、アーマープレートを装備した状態でアーマーHPが0の時、プレートをオフラインにしてもアーマーのHPが0なのは当然ですが、失われたプレート分のダメージがハルに入ることはありません。また、総ダメージ量は記憶されているので、プレートをオン⇔オフしてもアーマーHPは回復しません。
より容量の大きいプレートに積み替えたりプレートを追加すれば差の分だけHP残量が追加されます。

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