2021年12月30日木曜日

バックパッカースタイルで行くEVE Online(トルコその1

EVE宇宙をソロで闊歩するガイドとして企画された『バックパッカースタイルで行くEVE Online』は私が書いた旅行記を「原文ママ」で公開するものです。
価値観や文化の違い、詐欺師や海賊プレイヤーとのやり取りなど、私の旅行記を通して自己流のやり方を掴んでいただければ幸いです。Fly Safe o7

※ただの旅行記がEVE Onlineと何の関係があるかは
旅行記で展開されるストーリーをEVEに当てはめてみれば、それ即ち「This is EVE」
毎週木曜日18時更新。全30話以内に納まる予定。
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【トルコへ参る】

目の前の床に鳩が二羽いるが、ここはデリーの国際空港。出国手続きを済ませて乗り場手前のフードコートの椅子に腰掛けている。なぜ鳩が入ってこられるのか分からんが、おそらくここがインドで最も清潔な場所。

インドルピーができるだけ余らない様にメインバザールで日用品等を買って微調整し、80ルピーでニューデリー駅からエアポートメトロで空港まできて残金119ルピー。残ったお金で何か食べようと考えていたが、フードコートにある食物でそこそこ腹を満たせそうなメニューは120ルピーからだ。悔しい。
所持金でも食えるショボイくそインド料理でも食べるかとカウンターで待つも一向に店員が現れず、ガラス越しに見える厨房では三人の店員がいるのに誰も応対しようとしない。10分くらい待ってようやく厨房から出てきたインド人に注文しようとすると「今カウンターはクローズだ。あと15分で担当が戻る。サー。」と一応サーと語尾につけているがこんなボンクラを首都の国際空港のスタッフに採用しているあたりインド丸出しである。しかしインド人のクオリティーは街のそれと変わらないのに、近代的な場所になるだけでこうもインド人に対してイライラしてしまうのが不思議。

----- 中略 -----

飛行機に搭乗した。暇なのでシーク教徒が一人、シーク教徒が二人、と数えようとしたが二人しかいない。しかし機内はインド人ばかりだ。そして中国かと思うくらいうるさい。やはり民度の低さは中国かそれ以下である。ゴミ溜めみたいな街中では気にならないが、ある程度のマナーが求められるこの様な場所だと殺虫剤で駆除したくなるウザさだ。(21:14)

機内食が出た。インドの飯屋よりうまい。機内の設備も綺麗で液晶テレビが各席に装備されている。今まで乗った春秋航空とエアアジアのポンコツは何だったのか。ガルフエアは偉い。(0:03)

バーレーンに着いた。ここで10時間待ち。
飛行機から降りる時もインド人はクソっぷりを発揮してくれる。順番を守らず我先に行こうとして他人の荷物を蹴ったり、他人に荷物をぶつけても知らん顔。海外旅行できるクラスのインド人でも低脳なお猿さんが多過ぎる。(2:55)

時間があるのでインドについて書いておこう。インドはどんなクズでも生きていける国である。懐の深い国と言い換えることができるかもしれないが、要は猿みたいなニンゲンモドキを教育、あるいは啓蒙するのではなく、身分制度によって先天的に将来を決定し、下層の人間は考える努力を必要としない非常に楽な生き方が保証されている。これは一見不自由で差別的な印象が先行しがちだが、自分の意思で将来を決定しそれに必要な水準まで知識や技術を自力で習得する必要がある自由の過酷さと比べれば非常に安楽であり、下層の人間が大多数を占める状況では極一部の人間が強烈な差別にあう自由社会よりもはるかに一人当たりの差別的負担は軽くて済む。また同階層の、さらに同業者との結びつきが強く、融通し助け合う事を息をする様に当然の事として行う。良い悪いの問題ではなくやり方の違いである。
僕が出会った知的なインド人は下層民をピュアでイノセントだと言ったが、言い換えれば無知で愚かということ。物事には常に長短があり、良し悪しを決めるのはそのどちらの割合が多いかによる。100%良、100%悪はあり得ない。僕が見たところインドは良い具合に全体がバランスしていると思う。なんせ日本みたいに今にも死にそうに思い詰めた暗い表情をした人を見たことが無い。物乞いですらオフモードの時は日陰で飲み食いしながら談笑したり、栄養失調気味に腹の出た子供達もきゃっきゃ言いながら走り回っている。それに今回の旅行で餓死者を見ていないし他の旅行者からも聞いたことが無い。死人を見たのは交通事故で数人のみ。仕事をせずにどうやって食べているのか探してみたが、一つは物乞いによる稼ぎ、もう一つは寺院や施設で無料で配給される食事、街を外れた場所では勝手に実る果物類、その他気付けなかった事も沢山あるかもしれない。インドは上層の人間が富を掻き集めるというのではなく、下層の民が飢え死にしないように配慮されたシステムを長い年月をかけて構築してきたのだと思う。広大な国土だからといっても人口約12億人は不安定な社会では実現不可能な数だ。
しかしながら、僕はインド社会に安定を見ると同時に崩壊の兆しも確認した。インドを殺すのは経済の発展ではないか。これはどの国にも同じ事が言えるかもしれないが、インドの場合、経済的豊かさが下層民の表面的な自由への憧れを助長し、行き過ぎた権利の主張によってインド社会で最も重要な階級制度が瓦解、おびただしい下層民が担っていた下等とされるが重要な役割を放棄、街の機能が停止して大きな混乱が訪れる。急激に自由主義へ転換する事で国が滅びる。そんな気がする。インドは何千年もかけて膨大な数の積木をその場その場でバランスを取りながら、ある意味デタラメに肥大化した九龍城の様な危うさがあるので、社会を根本から変えるには構築したのと同じ時間が必要だと思う。インドにとって今の時勢の速度が最大の危機をもたらすに違いない。(トルコ時間で5/20 2:23)

砂漠の夜は寒いと言うが、空港の中なのに凍える寒さだ。そもそもバーレーンがどんな国か知らないので砂漠かどうか定かではないが、アラブ首長国連邦のちょい北くらいの位置にある島国だった記憶から何となく砂漠っぽいイメージが。空港には冷房はあるのに暖房が無いとか勘弁してほしい。というか冷房がかかってるっぽい。止めたい。(6:18)

待合室にインド人が溢れている。お世話になったインド先輩には申し訳ないがウザい。(8:10)

離陸開始。飛行機は小型になったがインド人がほとんどいなくなったため非常に快適である。(9:43)

下は砂漠っぽい。しかしここはどこだ。イラク?

超トルコっぽい。ワクテカ。(13:37)

アタチュルク空港に着いてATMでトルコリラ引き出したんで宿に向う~。イスタンブールの街が清潔でオシャレで涼しいので吐血しそう。(14:16)


【イスタンブールにて】

イスタンブールに着いて喘息が悪化した。これまでも暑い場所から寒い場所へ、あるいはその逆へ移動した場合に出ることがあったが今回は少々強めだ。中国から東南アジアを経てインドで二カ月滞在しているうちに汚濁に体が適応してしまったようで、イスタンブールの清潔さと穏やかな温度がかえって身体に悪影響を及ぼしているのかもしれない。到着から4日目、だいぶましになって喘息がおさまりつつあるが、気怠さはまだ消えない。
体調もあるがとにかくヤル気が起きない。イスタンブールは綺麗でオシャレで面白い街のはずだが何だかなぁ。妙な虚しさが常につきまとう。理由はいろいろあるが今は深く考えるまい。

半分以上寝て過ごしているが、少しは外を出歩いたのでその時の写真でもupしておこう。

宿の近くの道。どこへ行ってもオシャレ。道路は基本石畳だしトルコもヨーロッパ側だけあってアジア度が希薄。

ブルーモスクへ。でかい。無料。堂々とした外観。

中も当然広い。

天上高い。

連チャンで隣のアヤソフィアへ。ここは確か25リラ(約1100円)もした。インドでタージマハルに行かなかったくらい高い観光スポットに興味が無い僕だがここでイスタンブール観光を値踏みするつもりで入った。

カッコ良いけど「!」ってなるには程遠い。全体的にクオリティはめちゃ高いんだが。

何て言うのか知らないが、文字で描いたマンダラみたいなやつが多数展示してあった。僕には楽譜に見える。滑らかで繊細な文字達が緻密に描かれた花模様の中で踊っている様だ。ベリーダンスのあの感じ。


伝統的なものに混じってポップなデザインも。


【イスタンブールにて2】

旧市街側から新市街を。海沿いの景色は抜群だ。ただ散歩しているだけでリッチな気分になる。

旧市街と新市街を結ぶ橋は釣り人だらけ。小アジと小さいボラが主な獲物のようだ。

一口サイズのパンを敷き詰め、たっぷりのヨーグルトとトマトソース、ケバブをのせたもの。10リラ。うまい。

カッコ良い車。街ではこの様な古い車はあまり見かけない。ピカピカのフォルクスワーゲンやフィアットがガンガン走っている。

トルコのチャイ。普通の紅茶。器がオシャレ過ぎる。トルコ凄い。1リラ。

露店のチャイ屋だがこのオシャレ感。

腐っているとしか思えない魚を積み上げているどこかの国の魚屋と違って、ここは活きの良い鮮魚が並んでいる。

橋の上から旧市街。

旧市街側、橋の西に並ぶ鯖サンド屋。

イスタンブール名物鯖サンド。5リラ。うまいものではない。食後も口の中で鯖サンド状態が持続する。もう一生食べることはないだろう。一時、衛生面が問題になり姿を消していたが近年復活して大繁盛中とのこと。

つづく
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その他の写真








アヤソフィアメモ
キリスト正教会の大聖堂だったものがモスクに改築され現在に至る。
創建は360年。過去に二度焼失しており、現存するアヤソフィアは三代目。
宗教施設ではなく博物館として利用されていたが2020年にモスク化し、礼拝時に天使と聖母子像の絵を布で隠すようになったらしい。

2 件のコメント:

  1. うおお!トルコ!!
    個人的行ってみたい国ランキング3位以内には入ってますのでインド編も読みごたえがありましたが、トルコ編非常に楽しみです!

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    1. 当時はトルコについて無知だったので大した発見はありませんでしたが、
      知れば知るほど面白い国だろうという印象があります。
      アジアとヨーロッパの境目にあって、歴史的にも文化的にも密度の濃い地域ですから
      ちゃんと学習してから行くべきでした。

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