2023年2月17日金曜日

もっと具体的なスキャンとハックのコツ

スキャンとハッキングの基本について『探検のすゝめ〈初級編〉スキャンとハックのコツ』で書いたつもりだったのですが、正しく理解している人が意外と少ないようなので、ちゃんと具体的に説明しようと思います。

基本を理解していないとどうなるかと言うと、プローブスキャンで1~3回余計にスキャンしたり、余裕で成功できるパターンのハッキングで簡単に失敗したりします。その結果、上手くいかないのはキャラクターのスキルや船の性能が低いからだと勘違いし、高価な装備や船に頼りがちになります。
最高レベルの船を用意して、やっていることがアルファクローンが乗った数ミリオンのT1フリゲートと同じなのはナンセンスです。


【スキャンの基本その1】

まず未スキャンのシグネチャに一回目のスキャンをする時、どこにプローブフォーメーションの中心を合わせるか見てみましょう。下の画像で2つのシグネチャがありますが、この配置であれば両方を一度に絞り込めます。

正解は次の画像です。この時プローブの大きさが8AUになっている事にも注目してください。

スキャン結果は↓になり、2つのシグネチャを点に絞り込めました。
一回目のスキャンでプローブフォーメーションの中心を合わせるのは、シグネチャの中心ではなく、シグネチャから近い天体です。ここではシグネチャから近い天体が太陽付近とその右下にありますから、どちらに合わせても、もしくは中間に中心を合わせても構いません。確率的には天体の数が多い太陽付近が良いかなと思ったので、ここでは太陽にスキャンの中心を合わせました。
一回目のスキャンの中心をシグネチャではなく天体に合わせる理由として「シグネチャが示すサイトやワームホールは天体から4AU以内に発生する」があります。
高レベルのサイトやワームホールは最大で8AU離れていることもありますが、プローブの大きさを8AUにすることで範囲内に収まります。
一回目のスキャンは、シグネチャから近い天体にプローブフォーメーションの中心を合わせる
これがプローブスキャンの基本その1です。


【二回目以降のスキャン】

スキャン結果は大きく5つに分かれます。
曖昧)球<円<スプリット<点<100%(正確

曖昧な順に球から見ていきましょう。
スキャン結果がこうなったら、次にスキャンの中心をどこに置くべきか?
結果が球になったのは8つのプローブの内1つだけがシグネチャを捕捉できていることを示しています。つまり、シグネチャの赤い球の範囲でプローブが1つだけ重なっている領域にサイトがあります。画像ではプローブフォーメーションの上部ですね。
よって、次のスキャンは↓です。

次に結果が円の場合を見てみましょう。
これは分かり難いですが、左が上から見た時、右が横から見た時です。
スキャン結果が円になっているのは、2つのプローブでシグネチャが捕捉されていることを示しています。サイトは2つのプローブが重なっている領域で円の円周から近い位置にありますよ、という意味です。
3Dでゆっくり動かさないと見えにくいですが、シグネチャの円周付近かつプローブが2つ重なっている領域を探してみましょう。この時、該当する範囲は常にプローブフォーメーションの中心から最も遠い円周上にあります。その他の範囲は全て3つ以上のプローブが重なっていることを確認してください。

よって、次のスキャン範囲は下の画像が正解です。
2つのプローブだけが円と重なっていたおおよその範囲を覚えておき、その範囲が次のスキャンでフォーメーションの中央部(全てのプローブが重なった領域)に入る様にフォーメーションの大きさと位置を合わせるのがベストです。

続きまして、スプリットを見てみましょう。
こちらも円と同様に角度を変えながら見ないと分かり難いので、実際に自分で確認してください。
二つに分裂したスプリット状の結果は3つのプローブがシグネチャを捕捉していることを示しています。
こちらも同じく、常にフォーメーションの中心から遠い方だけ3つのプローブと重なっています。
そして、次のスキャン範囲は↓になります。
フォーメーションの中心は線の端の〇に合わせれば良いです。
フォーメーションの範囲はシグネチャの半分が入っていれば十分です。

最後に点。
4つ以上のプローブで捕捉した状態を示しています。
この場合は素直に点にフォーメーションの中心を合わせます。
そしてフォーメーションの大きさを二段階下げます。一段飛ばしです。
しかしながら、スキャン難度が高いシグネチャはぶれやすく、球、円、スプリットになることがよくあります。そういう時は一段ずつ確実にスキャンした方が特定が速いかもしれません。

以上を踏まえて各パターンを撮影しました。
今回使ったキャラクターはアルファクローンです。
スキャンスキルで初期状態より高くなっているのは、スキャン結果のぶれを抑えるスキルとスキャン時間短縮のスキルを各1レベル分、ミンマターフリゲートがレベル3になっています。

FitはキャリアミッションやAirのタスク報酬でもらった物を使いつつ、探索用として基本となる最安値くらいの推定価格1.3M相当の構成にしてあります。
スキャン強度が76あるので、スリーパーキャッシュ等の特別なサイト以外は全て特定できます。



【ハッキングの基本】

ハッキングは低スキルに低スペックのFitだと限界があり「高レベルのハックはフルスキルとT2アナライザーがないと無理」と思われるかもですが、基本を理解しているだけでスピードと成功率が飛躍的に上がります。ある程度経験を積めば初期スキルで最高難度のハックをぼちぼち攻略できてしまいます。

まず最初のマス(ノード)をクリックする前に考えることはコアがどこにあるかです。
以前は素直に開始地点から遠い端の方にあることが多かったですが、Dr. Whoのイベントあたりから妙な位置にあることが増えました。
とは言っても、開始地点が端であればコアが近くにないと言って良いと思います。
マスの配置によって微妙にずれたりしますが、画像の様な配置であれば開始位置から遠い青線で囲ったあたりにコアがあることが多いです。
例外として開始位置が端でない場合、開始位置の近くにコアがある確率が高くなります。

ハッキングはコアの位置に見当をつけて、そこまでを安全かつ最短になる経路で可能な限り直行するのが最善です。高難度のハッキングほど防衛サブシステムが出ると迂回したくなりますがサブシステムの数と強さが増しているので、迂回して余分にマスを開けると防衛サブシステムを増やして詰みになる確率が高いです。それよりも耐えられるうちはダメージを受けても押し通った方がリスクは低いと思います。迂回は突破不可になった場合か、序盤の通行可能な経路が十分ある状態に限るのが賢明です。
特に、自身とコア以外の耐久値を増やし続ける復元ノードと、アナライザーのウイルス強度(攻撃力)を下げるウイルスサプレッサーは即破壊しておかないと容易に詰んでしまいます。

ルートを決定する際に最も重要な1つの法則があります。
6つのマスで囲まれた画像赤丸のマスは安全地帯です。なるべくこの安全地帯を通る最短ルートを構築しましょう。

画像の赤点は全て安全地帯です。
ただし、安全地帯にもサブシステムやコアがあることがあります。コアであれば問題ないですがサブシステムがあるかもしれないのに安全地帯とは?

安全地帯にサブシステムがある場合、その周囲6マスのどれかに確定でコアがあります。
・安全地帯は基本安全
・安全地帯にコアがあることがある
・安全地帯にサブシステムがあれば周囲に確定でコアがある。
つまり安全地帯を優先して開けていくことで、コアの位置を安全かつより正確に特定できます。

以上を踏まえて、スキャンの撮影に使ったアルファキャラクターで最高難度のハックをどれくらい成功できるか試してみました。
ハッキングスキルは初期のレベル1、T1アナライザーのみ、強化リグ及びインプラント無し。T1探索フリゲートのボーナスでウイルス強度に+5されているのが唯一の強化ポイントです。

今回のハッキングはストラクチャハッキングにしました。
肩慣らしにライタルとアサノア、本番はソティヨです。
ちなみにソティヨのハッキングは現状ではハッキングサイトでの最高難度になるレッドハックより一段上のスーパーレッドになっています。
ストラクチャハッキングについては『どうでもいいはなし(ストラクチャ・ハッキング』を読んでください。
ストラクチャハッキングは一度成功すると同じストラクチャに再ハック可能になるまでしばらく時間がかかります。よって撮影では成功が確定した時も完了させずに中断しています。



スキャンとハックのコツは以上です。
まずは基本に忠実に。初めは時間がかかると思いますが、確認しながらやって十分理解できれば間もなくスピードと正確さが身に付くと思います。
これ以降はタイトルと関係ありません。
-----------------------------------------------------------------------------------------

【探索用Fitをどう考えるか】

Fitはハッキングサイトの攻略に限定しても、そのバリエーションは数えきれない程あります。ターゲットにするサイト、場所、個人の技量や好みでFitの方向性が大きく変わるため、そいういう意味でFitに「これが正解」は存在しません。
ゆえに「求めている性能になっていれば正解」と言えなくもないですが、希望する予算と所持スキルの範囲で最善のものができたと思い込んでいるだけで、より高性能かつ低価格が可能な、いわゆるクソFitが大量に存在するのも探索用Fitの特徴です。

ここでは私個人の好みと偏見で、2つのFit例に対して重箱の隅をつつく様なことを書いてみようと思います。そういう考え方もあるのだな、程度に受け取ってください。人によってはムカムカしてくる内容になっているかもしれません。そういう時は途中で読むのを止めてください。

まずはFitシミュレーターにデフォルトで保存されているCCPオススメ探検Fitについて。
無難な構成で、T1のノーマルモジュールと同じかより安く買えることが多いメタモジュールをキッチリ使っている。当ブログでも初期探検Fitとしてほとんど同じものを掲載しています。が、気になるのはやはりサルベージャーとドローン。いらねぇ。
CCPの意図としては、しばらく前に実装されたエアー・キャリア・プログラムにサルベージのタスクがあるからだと思います。探検ついでにハイセクのアステロイドベルトや低レベルのコンバットサイトとかでNPCを撃墜してサルベージしましょうね。デイリータスクでスキルポイントも貰えるし。ということでしょうか。
何の問題もないし全然アリなんですが、あえて言い掛かりをつけると探検用のテンプレFitとしては無い方が良いように思います。普通のハッキングサイトを攻略するのにサルベージャーとドローンが必要なのだと勘違いしかねないから。

これはZキルボードから発掘したクソFitのヘロンで、ワームホールスペースで撃墜されました。
オートキャノンとドローンは何に使うのか不明なので置いておいて、最初に目が行くのはシグナルアンプでしょうか。シグナルアンプはロックオン可能な数と距離とロックオンスピードおよびセンサー強度を増加させます。ターゲティング性能を広く底上げしてくれるモジュールですが、プローブスキャンやハッキングとは関係ありません。このモジュールを選択した目的は何でしょうか?
これはおそらくカーゴスキャナーの補助です。より遠く、より多くのコンテナをロックオンしたいっていう。
センサー強度を上げることでコンバットプローブに特定されにくくなる効果がありますが、この程度の強化ではあまり意味がないように思います。隣にFitした棘付きボールみたいなモジュールの副作用で邪魔されているし、マイクロワープドライブ起動中になるとSigがばかでかくなるしで意図していないと思われます。(船の当たり判定範囲(Sig)が広がる→特定されやすくなる)
この方向性が良いかはさておき、より高性能のFitを考えてみます。
オートキャノンとドローンは意図が分からなかったので外しました。
シグナルアンプ→オートターゲティングシステム
シグナルアンプは最大ロック数+1(T2は+2)なのに対し、オートターゲティングは+2(T2は+3)です。オートキャノンがあったスロットに2個積んで、ロック数が5→8に増えました。最大ロック数を上げるスキルが十分あれば8つまでロックオンできます。
オートターゲティングはアクティブモジュールですが、ロックオン数へのボーナスは起動していない状態でも適用されるので実質パッシブモジュールとして機能します。

センサーブースター
シグナルアンプを外すことで失われたターゲティング距離は、センサーブースターにターゲティングレンジスクリプトを突っ込むことで53.91m→66.84mまで延びています。(距離はスキルによって前後します)
ついでに、延長したターゲティング距離を活かせるように射程の長いカーゴスキャナーに交換しました。

レンジファインディングアレイ→グラビティキャパシタアップグレード
スキャン強度強化のアレイを外すことで失われたプローブの強度ですが、不要のリグを外してスキャン強度のリグ×2にすることでより強くなっています。

慣性スタビライザー→ナノファイバー
長距離のカーゴスキャンを意識しているFitだったので、コンテナまでの移動も長距離になると想定されていると考えました。長距離の移動はナノファイバーの方が高速です。ナノ×2にすることでさらに高速になりました。

これでハッキングサイト攻略における全ての性能で上を行くFitがやや低価格で実現しました。私が使用者の意図を全て汲み取れていたら、ですが。


【ベテラン探検家がカーゴスキャナーを使わない理由】

私が乗るとしたら、と前置きが必要ですが、先のFitは私が手を加えたものも含めてクソFitです。カーゴスキャンに重きを置いたことが致命的な要因になります。

カーゴスキャナーは価値の高いコンテナを選別して、時間あたりの利益を最大化するためにFitされることがほとんどですが、ハッキングサイトを高速で攻略する能力と知識があるプレイヤーにとっては邪魔なモジュールにすぎません。使用する価値があるのは時間制限のあるゴーストサイトだけです。
「価値の高いコンテナだけハックして他を無視した方が手当たり次第に全部ハックするより効率良いだろ」と思われるかもしれませんが、それはあなたが下手だからです。
下手なのはダメだと言っているのではないです。何も悪くありません。自分がやりたい様にやっていて、それが楽しい。それが全てです。他人がどうこう言うことではありません。上を目指すなら考え方が間違っているというだけです。

カーゴスキャンをする方が高効率なのはハッキングスピードが遅い駆け出しの時期だけで、そこそこのスピードハックができるようになると、サイト内やシステム間の移動、プローブスキャンにかかる時間を短縮する方が高効率になります。そうなってくるとFitを高速化する際にカーゴスキャナーが入るスロットはありません。特に危険地帯では護身や戦闘の能力もFitに組み込んだりと、単純な高速化だけではないFitの方がプレイヤー次第ですが効率が良くなります。つまりカーゴスキャナーは論外です。

また、価値の高いコンテナだけ摘み食いすることを「チェリーピック」と呼びます。熟れたサクランボだけもぎっていく行為です。これは同じエリアで活動中の競合プレイヤーを妨害する効果があります。自分が食い散らかしたサイトを放置しておくと他者に余計な手間をかけさせることになるので「間接的に自身の効率が上がる」と考えます。が、これは三流以下の考え方です。二流になるとどう考えるかと言うと、無価値のコンテナもハックしてサイトを完了させ、サイトを再生成していった方が良いとなります。
これは公表されていない情報なので正確とは言い切れませんが、経験からの理解では消失したサイトはエリア内で間もなく再生成されます。「エリア内」の範囲はサイトによって違ってきますが、通常のレリックやデータサイトの場合は「ヌルのガリスタスNPCが発生する全域」とか「同クラスのワームホールスペース全域」とかの範囲です。その範囲でサイトの絶対数が指定されていて、消失すればどこかに再発生します。ここで何が言いたいかというと、二流になると「再発生したサイトが誰かに取られるくらいなら放置しておいた方が良い」ではなく「再発生したサイトも自分の物」という感覚になるんです。そんな感覚になる程度にエリア内のサイトを、完全にとはいきませんが、そこそこコントロールできるようになります。エリア内に一流がいなければですが。

以上の理由で、それなりの実力がつくとゴーストサイト以外でカーゴスキャナーを使うことは無くなります。

一流になるとどうなるか?それは私も知りません。なったことがないので。

0 件のコメント:

コメントを投稿