2022年2月17日木曜日

バックパッカースタイルで行くEVE Online(グルジアその2

EVE宇宙をソロで闊歩するガイドとして企画された『バックパッカースタイルで行くEVE Online』は私が書いた旅行記を「原文ママ」で公開するものです。
価値観や文化の違い、詐欺師や海賊プレイヤーとのやり取りなど、私の旅行記を通して自己流のやり方を掴んでいただければ幸いです。Fly Safe o7

※ただの旅行記がEVE Onlineと何の関係があるかは
旅行記で展開されるストーリーをEVEに当てはめてみれば、それ即ち「This is EVE」
毎週木曜日18時更新。全30話以内に納まる予定。
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【エレバンからクタイシへ】

エレバン駅からトビリシ駅までの国際列車が出ているのは偶数日。午後10時35分発。車両は非常に綺麗で、僕らは4500ドラムの三等座席だったが作りが寝台用なので普通に横になって眠れる。揺れも少ない。
深夜に国境で起こされるが手続きは車内で行われるため、寝転んだままパスポートだけ渡してハンコを貰って終了である。つまらないくらい万事快適。てゆーかマジでつまらん。

午前9時頃にトビリシ駅着。

トビリシ駅のフードコートにあった。なぜ牛にサメがコバンザメみたいにくっついているのか。何かの伝承を元にしているのか。
写真を撮っていたら警察官に注意された。中国やインドみたい。サンドイッチ屋のカウンターにくっつけてある「女牛鮫」の飾りがそんなに重要なのか。

駅舎の三階から出たところにあるバスターミナルでバンに乗り込みクタイシへ。これも順調に運行されて約4時間でクタイシⅡ駅着。目指すはスリコ・メディコの家。
グルジアに行った旅行者が口を揃えて言う。
「スリコ・メディコの家はグルジア旅行のハイライトだ」

一泊二食付きで25ラリと安宿にしては高いが、料理のうまさと無限に出てくる自家製のチャチャ(出来立てはアルコール度数約80%と言っていた)とワイン、それとオモシロ爺さんのスリコと優しいメディコ婆さんによってむしろ割安感がある。非常に快適で心置きなく飲んだくれる環境が整ったこの場所は、ある意味グルジアで最も地獄に近い場所と言える。一歩誤れば滞在中酒を飲んだ記憶しかない状態に陥るだろう。
今日はスリコ不在だったが早速しこたま飲んだ。自家製のワインは口当たりの良い白ワインでサクサク飲めるし、チャチャは胃が燃えるので数杯で危機。ここに酒を楽しく飲ませる達人と言われているスリコ爺さんが明日加わるとどうなってしまうのか。

クタイシへ移動中、休憩で立ち寄ったパーキングの便所。右の記号に胸がある様に見えるから左が男子便所だと判断したが正解は右側。

ええオヤジ。


【クタイシはスリコ・メディコの家で】

スリコ・メディコの家は三泊で終了する事にした。宿は文句無しだがクタイシの街はトビリシ同様に何も無いつまらない所で、それにトルコのイズミール発ベルリン行きの航空券をついに買ってしまったので早めにトルコ入りする。航空券は全部込みで100ユーロ。安い。
しかし航空券を買う時はいつもそうだが、購入後のあの切ない気持ちは何だ。虚しさと寂しさと期待が混ざり合うあの感じ。

クタイシでは3時間だけ観光した。

街の綺麗な所はこんな感じ。裏通りは舗装をしていた形跡が何となく確認できる程度にボコボコ。つまりトビリシと一緒。

一番の見所の教会は修復中。お手上げだ。クタイシ観光への意欲が霧散した。

街の書店にてカッコ良い児童向けの図鑑を発見。街がしょぼいので、こういう物を探すくらいしかする事が無い。

ハンドマッサージ屋?
写真とは関係無いが、iPhoneで「はんどくりー」と入力すると以前は「ハンドクリーム」ではなく「ハンドクリーニング師」という謎の予測変換候補が表示されていた。現在は修正されたようだ。

バザールの路上本屋。グルジアのおばさんは迫力がある。おっさんには無い。

バンパー無しの自動車が珍しくないグルジア。あとバスのフロントガラスが大きくひび割れている率80%。

明日はイズミール直行便でグルジアからトルコの西、エーゲ海沿岸に一気に行ってしまう。酒を飲むと「メディコ!メディコ!愛してるよ!」と言いながらチュッチュしようとするスリコ爺さんと、言い寄るスリコを照れながらフォークで刺して追い払うメディコ婆さんを見ながら自家製ワインを飲む生活も今日で最後。


【クタイシからイズミール直行便】

余ったグルジアラリを消費しようとバス移動中のオヤツとタバコを4箱買ったがたったの8.1ラリ(約400円)だった。しかもタバコ一箱につきライター一個という謎のおまけ付きで余分にライターが4つも増えてしまった。残金はまだあるが買う物がない。それにこれ以上買ったらバッグに入り切らないので両替屋で残りの23ラリをトルコリラに替えた。グルジアではあまり外を出歩かなかったので意外とお金が余った。

トルコのトラブゾンから二週間一緒だったヒカル君とはここでお別れ。彼はイスタンブールからエジプトへ向かい、そこからアフリカの東側を縦断するらしい。五体満足で無事帰国する事を祈る。一方僕はイズミールへ向かう。30時間程度の長時間移動は久しぶりだ。トルコのバス会社なので楽だろう。55ドル。

ヒカル君は30分前に出た。僕のバスは13:30発なのにまだ来ない。なので木に彫られたおっさんを撮る。(6/16 14:06)

グルジア-トルコ国境から見た黒海。40分遅れで到着したバスに乗り込みウトウトしているうちにトルコ。

グルジアとトルコの間で。

トルコの入国手続きで長蛇の列になっている中、4人組のグルジアおばさんがじわじわ僕を抜かして前に割り込もうとしていたので注意したら「お前がもっと前に行けよ」というような内容の不安定な英語で言い返してきて、さらにこっちを見ながらおばさん同士でヒソヒソ何か言いつつ小馬鹿にした様にニヤついている。国ごと滅べ。くそグルジア。

----- 中略 -----

どうもやっとトラブゾンっぽい。(20:53)

夜が明ける。もうすぐアンカラかしら。(トルコ時間5:02)

寒い。16度しかない。内陸部の明け方は冷え込む。昨日まで30度くらいあったからよけいに。(5:36)

首都アンカラ通過中。街の規模ではイスタンブールの方が圧倒的だし冴えない所だ。立ち寄らなくて良かった。(8:25)

暇。こんな景色にもとうに飽きてトルコ語吹替のアメリカ映画を5本観尽くした。吹替は日本みたいに役者ごとに声優をあてがうのではなく、一人のおっさんが役者の口の動きなどお構いなしにマイペースに棒読みする。トルコ語で意味分からんし声が耳障りなので音声オフで鑑賞。BGM無しだと盛り上がりにかけるが馬鹿でも分かる単純ストーリーなので問題無し。(9:54)

そうそう、トルコって日本では超親日国のイメージあるけど実際はそうでもないので気をつけましょう。日本が好きといっても日本製品やボンヤリした日本人像に好感を持っている程度がほとんどで、親切な人が多いのは間違いないが、観光地で観光客相手に商売をしている輩の中には特に日本人とか関係無しにモンゴロイドを小馬鹿にしてくるクズトルキッシュあり。陽気で馴れ馴れしい無礼な奴。インドのデリーやバラナシの日本語で声をかけてくる客引きと比べたらクソ度は落ちるが、インドは街がゴミ溜めみたいなので汚れ具合に応じて不思議とイラつきが中和される。ところが一方トルコでは綺麗に整備され文化的な香りのする街によって下衆トルコ人のクズっぷりが対比される形で強調され、インドとは逆にイラつきが実数より増してしまう。結果的に僕の体感ではトルコ人の方がウゼーのである。トルコ人は皆親日だと思い込んでいた頃は土産屋の声掛けにも一々応じていたが今では基本無視。僕は陽気で雑な人間が大嫌いなので旅行するなら他人に警戒心の強い中国が今のところ最高。
あと騙しの手口も巧妙で、インドや東南アジアみたいに露骨にかつゴリ押しで引っ掛けてくるのではなく、初めは親切に接して、時には食事を奢ったりもして、こちらの気が緩んだ時に大きく騙してくる上級詐欺師も少なくない。(10:57)

外は35度。バスから降りたくない!(15:32)

イズミールで一泊してからエフェス遺跡に近いセルチュクまで行こうと思っていたが、思った以上に早くイズミールに着いたのでこのままセルチュクまで行ってしまう。バンで移動開始。9リラ。(17:05)

セルチュクの宿にチェックイン。まずはシャワーを浴びて睡眠すやすや。(18:25)


つづく
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その他の写真





グルジア飲酒メモ
「グルジアで酒を断るのは挨拶できないのと一緒ですよ」とはグルジア長期滞在中だった日本人旅行者から頂戴した有難い教えその1。
スリコ爺さんお気に入りの飲酒グッズ
Drinking Horn(角杯):牛などの角で作った酒器。自立しないので酒を飲み干すまで手を離せない。注がれたら一気飲みが基本。
ハンドベルの杯:ベル部に酒を注ぐ。自立しないので酒を飲み干すまで手を離せない。注がれたら一気飲みが基本。飲み干したら陽気にベルを鳴らす。

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